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March 14, 2011

地震体験記2

東京駅。

多くの人が、電車・新幹線に乗れず、困惑している。
改札口付近には、人だかりが出来ている。

「JRでは、14:45頃発生した地震により全線運転を見合わせています」
「他私鉄各線も、全線運転見合せと言う情報を得ています」
「徒歩での移動をお願いいたします!」

と言うアナウンスに、さらに困惑を増す。

この時はまだ甘い考え。
「品川あたりまで歩いてれば、復旧するべ?」

こんな考えで、徒歩スタート。

有楽町あたりで、会社には戻ってこなくていいというメールが到着。
さらなる徒歩での進軍を後押しされた気分

新橋で人が公衆電話にたむろしているのを見て、ちょっとずつ事の重大さを理解し始める。
このあたりでばあさんから着信。
安心したようだが、関東在住の孫の残り二人と連絡が取れないと言っているので、こちらから連絡するように伝えると伝える(?)。

駅を過ぎたあたりで、国道15号(第一京浜)に乗る。
ここからずっと、国道15号の旅。
この辺から、徒歩の人がどっと増える。

浜松町を過ぎ、田町で異変に気づく。
地下鉄の入り口のシャッターが下りてる。

「こりゃ品川での復旧もねぇな。」
まだ甘い考えのバカ。

品川駅手前から、人の数が一気に増加。
車の渋滞もこのあたりから開始。
品川駅では、人の山。
警察の出動もあり、辺りは騒然。

この辺で、車を持ってる友達に助けを求めようかと思ったが、いかんせん、発信が出来ない。
観念して、15号をひた歩く(こんな日本語ある?)
程なくして、主要都市までの距離を掲げる青い標識。


川崎 10km
横浜 23km


プヘー。

数年前、大森から横浜駅まで歩いたことはあるが、それよりも長い距離を歩くことに。
その青い標識を見た時点で、かなりの距離は歩いているわけだが。

このあたりも徒歩の人多数。
歩道が狭く、すれ違うのも困難。
その狭い歩道を自転車でやってくる人もいて、危険度は増す。

※自転車の通行について、法律を見直す必要があると思います。
 そうでない人もいるが、危険運転の人が断然多い。
 
しばらく歩いて、遠くに見える青い標識。

「あー、もう横浜まで20km切ったべ?」


川崎 8km
横浜 21km

自分の距離感を疑いまくる。


左手に自転車屋発見。
自転車買いたい衝動に駆られるも、所持金を考慮し、断念。
こんなに自転車が欲しいと思ったのは初めてかもしれない。


大森あたりに到着。
一度歩いただけあって、見たことのある景色に安心感を覚える。
この辺から、足の疲労が気になるようになる。
いわゆる「足がスティック!」の状態。


大森過ぎたあたりで、ファミマに入る。
おにぎりやパンはほとんど売り切れ。
どうでもいいパンを一つ買い、歩いていて本当に欲しかったものを買う。

本当に欲しかったもの、それは

手袋。


その時は、風が冷たく手を外に出し続けるのが辛い状況だったので、「強力滑り止めつき軍手」を迷わず購入。
手袋パワーで、足取りはかなり軽くなる。
※ちなみに、滑り止め機能は本当に強力でした(笑)


蒲田を過ぎると、俄然ペースアップ。
多摩川を越えたい一心。
15号の中央に、高架が現れ始める

「多摩川だー!」と心の叫び。


残念。
環七を超える陸橋。
若干のペースダウン。

今度こそ、本当の多摩川。
階段になだれ込む、徒歩軍団。
階段手前に、コロコロのついたバッグとさらにでかいバッグを持って立ち尽くす女性。

「手伝いますよ」
『いや、いいですよ』
「じゃあ、この階段持って上がりますか?」
『………。』
「階段の上まで運びますね。」

とコロコロのついたバッグじゃないほうを持って、階段を上がる。(いい人アピールその2)

階段の途中で異変に気づく。
東京湾の方で、建物の向こうに煙があがっているのが見える。

「うわー、燃えてる燃えてる。」
『あれ、何ですか?』
「火事じゃないですかねー。うわー。」

階段を上りきると、大きく火の手が上がっているのも見えた

「ありゃ、ひどいなぁ。」
『そうですね』

なんて会話をしながら、バッグを渡す。

『ありがとうございました』
「いえいえ。どちらまでですか?」
『横浜です』
「あっ、同じですね。では、頑張って下さい。」

と言って別れる。
歩くペースが違うし、ずっと荷物を持って歩くわけにも行かない。

橋の真ん中辺りで、大きな火の手が工場でいつものように燃えている火であることが判明。
なおさら、一緒に歩いてなくてよかった。


川崎。
この頃から、足が悲鳴をあげ始める。
「もう歩きたくありません」
と。

無視。
休憩もなし。
休むと余計に疲れるから。

鶴見川を越えて、横浜へ。
この辺で、大異変。

あたりは真っ暗!
信号もついてない。
大停電である。
このあたりから寒さを余計に感じるようになる。
電気ってありがたい。

信号の動かない交差点は、お巡りさんの機敏な交通整理によって、問題なく動く。
ありがたい。
本当にありがたい。

しばらくすると、電気のついているエリアに。
この辺で、この進軍初のトイレへ。
ガソリンスタンドで借りる。
笑顔で貸してくれた。
ありがとう。

バナナオーレを飲み、再スタート。
足はあまり動かない。


東神奈川 4km


この青い標識がどれだけ俺を勇気付けただろう。

やっと東神奈川、、、、、、ん?待て?東神奈川から、どんだけあんだ?

あんまり勇気付けられなかった。


東神奈川駅付近の大きな交差点。
信号で止まらざるを得なくなったので、アキレス腱を伸ばし、屈伸をした。
他の人たちも同じことしてた(笑)。
こんなこと、めったにないよ?

この後、長かった国道15号の旅が終了。
横浜駅東口を右手に、マリノスタウンなどを左手に見ながら突き進む。
この辺で

「タクシー来ないかなぁ」

と思うが、ここまで歩いてきたのに、ここからタクシーもないなと思い直し、徒歩続行!(かっこいい!)

桜木町駅。
バスターミナルがあるじゃないか!

「バス!乗りたい!」

ものすごい人だかりを見て、3秒で断念。
もうちょっとの辛抱よ。

桜木町駅前の大きい通りは、地下道のエスカレーターにお世話になることで横断。
※エスカレーターでは、もちろん、ふくらはぎを延ばすわけです


広がる見慣れた景色。
いつもと変わりのない景色。
それがどれだけ心に喜びを与えるか、初めて気づいた。

日ノ出町駅前の横断歩道を渡り、FootPrintに到着。
Twitterメールで徒歩行脚を知っていたお店の方々、あいりちゃんなどがクラッカーで迎えてくれました。


時間にして、約6時間45分。
距離にして、約32km。

人生で最長の徒歩。
思えば、いろんなことがありましたが、、、、、、もう二度とやりたくない!


もう一歩も歩きたくない状態で家に帰ったら、エレベーターが止まっていて、階段を上る羽目に。
これが一番きつかった。

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Comments

あの日は本当に大変だったね

もうなんて言っていいかわからないよ

早く日常が戻るように
そう願うばかりです

Posted by: tomoppe612 | March 18, 2011 at 22:00

徐々にではありますが、俺のまわりは落ち着きを取り戻しつつあります。

一日も早く、以前の状態を取り戻したいですね。

Posted by: じん | March 22, 2011 at 08:18

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